気づいたら2021年も残りわずか。
直近何年かは観るアニメの本数が徐々に少なくなってきていたのですが、サブスクの充実が著しいこともあって今年はここ数年に比べると触れる作品の数が多少多かった1年でした。
放送中のアニメはもちろん、過去作品を見返す回数が増えた実感もあります。
新作が放送されるから過去作をもう一度観よう!久しぶりにお気に入りのあのアニメを観よう!そう思い立てばボタンひとつで家で作品を観られるわけですからね。便利な時代になったものです。
また、Netflixオリジナル作品などの配信限定作品も増えてきています。しかもこれが面白い作品が多い。時間を取られてしまうのは嬉しい悲鳴でしょうか。
そんな2021年の私的なアニメランキングをまとめました。ぜひ最後までチェックしてみて下さい!
20位『スーパー・クルックス』
刑期を終えたヴィランが仲間を目論むのは、金額も危険度も桁違いな計画。街の平和を守るヒーローの目をかいくぐり、彼らは一世一代の勝負に挑む。
ヒーロー作品が増えている実感はありますが、本作はそんなヒーローに一矢報いてやろうというヴィラン達の物語。
能力と能力のぶつかり合いに、ひと癖もふた癖もある登場人物らの掛け合いは実に愉快です。
19位『PUI PUI モルカー』
車になったモルモット達はハチャメチャな生活に大忙し。彼らは今日も街の至るところを走り回る。
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18位『ホリミヤ』
恋愛に友情に、高校生活にも悩みは尽きない。人気者のモテ女子と存在感の薄いネクラ男子が出逢い微炭酸な青春が始まる。
日常の切り取り方とそこに重なる映像美。一見すると青春を謳歌しているようなキャラクターも胸に秘めたものは確かにあって、そこの繊細な描き方が美しい作品でしたね。
17位『先輩がうざい後輩の話』
徐々に仕事も覚えてひとり立ちを目指す後輩と、鬱陶しくも面倒見の良い先輩。仕事に奮闘する2人を取り巻く日常ラブコメ。
動画工房がガチっとハマっている本作。OPから作品の色が抜群に出ていて、思わず頬が緩んでしまいます。快活な会話劇も相まって、心地良さを感じるアニメでした。
16位『王様ランキング』
国の豊かさや国王の強さなどを順位付けする王様ランキングにおいて7位の父を持つ王子は、生まれつき耳が聞こえず力も弱い。だが、とある出会いをきっかけに物語は動いていく。
主人公の純粋無垢な優しさや周りの人々の温かさに胸がじんわりとなるだけでなく、回を追うごとに登場人物の背景が深掘りされていき、余韻が尋常ではないです。絵のタッチもそれを手伝って、包容力いっぱいの作品。
15位『小林さんちのメイドラゴンS』
メイドに小学生にエンジニアに…人間界に紛れ込むこととなったドラゴン達は人間との異種間コミュニケーションを満喫していた。しかし、そんな日常に新たなドラゴンの脅威が迫る。
ますますパワーアップして帰ってきた第2期。
人間とドラゴンの交流をコメディタッチに描きつつ、人種や世代を超えた多様性を訴える側面もあり完成度の高さに思わず唸ってしまう作品でした。それでいてキャラクター達も可愛らしく掛け合いも楽しいので、総合力の高さが光ります。
14位『不滅のあなたへ』
地球に投げ込まれた1つの“球”。それは「刺激を受けた物へ変化できる能力」と「死んでも再生できる能力」を持っていた。石、オオカミ、少年…様々な姿に変化していく中で多くの感情に触れ、永遠の旅を続けていく。
あらすじからして既に引き込まれるわけですけど、シリアスながら目を背けられない引力を感じるんですよね。
物語を通して続く喪失感と、「個とは」「死とは」という問いかけに、作品が持つ底なしの深みを感じられる1作です。
13位『のんのんびより のんすとっぷ』
春夏秋冬の田舎生活を送る、学年も性格も違う生徒達。のどかな毎日だけれど、流れる月日が少しずつ変化をもたらしていく。
穏やかな日常を丁寧に描いているわけですけど、登場人物らは歳を重ね学年が上がっていきます。
進級や卒業があれば出会いや別れもあるわけで、そんな何でもないような日々の尊さを説く第3期に思わず胸が熱くなりました。
12位『SK∞ エスケーエイト』
閉鎖されたとある鉱山ではスケートボードで滑り降りる極秘レースが行われていた。ルール無用の危険なレースにプライドを賭けて挑む若者達により白熱した勝負が展開されていく。
予告編の時点ではまさかこれほどまでに面白いと思っていなかったダークホース。
キャラクターの愛らしさに、それぞれの関係性も熱いものがあって、人気の高さも納得のアニメでした。
11位『ホワット・イフ…?』
MCUで起きることのなかった“もしも”を描くMARVEL作品。
映画で描かれた本筋とは違う、「もしもあのキャラクターがあの時こうなっていたら」をアニメーションで展開。
シリーズを通して描かれてきた展開を知っているからこそ、「もしも」の物語にもどこか納得してしまう不思議な感覚に陥ります。
10位『ゆるキャン△ SEASON2』
キャンプの楽しさと、それを友達と共有する喜びを知っていく女子高生達の様子をゆるやかに描いていく。
第1期からの物語を地続きに描くことってマンネリにも繋がると思うのですが、本作は変わらないからこその良さがあります。
もちろん友情を深めたりキャンプの経験を積んだりと変化はありますが、描かれる本質は変わらないんですよね。そんな難しさを容易くやってしまう技量に脱帽してしまう第2期でした。
9位『スター・ウォーズ:ビジョンズ』
『スター・ウォーズ』の世界を舞台に、日本の9つのアニメスタジオが新たなビジョンで描く短編作品。
スタジオごとの独自の視点で物語を紡いでいくわけなんですけど、これがまた様々な色が出ていて非常に良いんですよ。
世界的な大作を「公式同人」として展開できる凄さと、スタジオの力が結集された各々の作品は見応えがあり、どのストーリーも違った良さが感じられて楽しめました。
8位『鬼滅の刃 遊郭編』
無限列車での戦いを終え、傷を癒す面々。次の任務に就くこととなる一行だったが、仲間からの情報が途絶えたことで、夜に輝く遊郭に潜入するのであった。
大きな記録的な打ち立てた劇場版の続編にあたるテレビシリーズ第2期は、漂う風格が王者のそれ。
相変わらず会話のテンポが個人的に気になるものの、ちょっと見せ場が来ると一気に畳みかけられる圧巻のバトルシーン。映像処理やエフェクトも目を見張るものがあり、今後数年続くであろうシリーズの行く末が益々楽しみになりました。
7位『Arcane:アーケイン』
革新的な技術により繁栄を続ける都市と、その地下で暴力が支配する街。2つの都市の間でかろうじて保たれていた均衡はとある事件をきっかけに崩れ、運命を共にしていた姉妹は巨大な陰謀に巻き込まれていく。
世界的な人気ゲーム「League of Legends」を原作とし、独特のタッチと巧みな3D技術で描かれる本作。ゲームらしさをやんわりと残しながらもアニメーションとしての良さが作品全体の質をグッと高めています。
世界観を演出する美麗な映像や豊かな色彩、包み込む音楽に度肝を抜かれました。
6位『ラブライブ!スーパースター!!』
東京の新設校に入学した少女が出会ったのは上海からの留学生。互いの歌声やハートの熱さに魅せられスクールアイドルとして活動することを決意した彼女らは部員を集め目標に向かって歩み始める。
舞台となる学園や街がシャレていて目で楽しめるんですけど、その光るセンスがキャラクター同士の関係性や描き方にまでダダ漏れていてとにかく最高。
第2期を見据えたストーリー構成も個人的には好みで、アイドル×スポコンの熱量がキャラクターや楽曲の良さをより引き出してくれました。
ユニットが5人である点もシリーズとしての新たな試みではありましたが、関係値の濃さが明確なのも良かったです。
5位『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』
変わりない日常に突如として出現した怪獣たち。ちょうど同じ頃、様々な場所で立場も異なる人々がとある調査によって少しずつ真相に迫っていく。
SFのディテールが本当に気持ち良く、そこに怪獣という要素も加わりワクワクさせられました。
怪獣プロレスを目当てだと肩透かしかもしれないですけど、ゴジラという神とも脅威とも捉えられる存在に対して空想科学的な視点を用いて立ち向かっていく様は面白かったです。
4位『オッドタクシー』
平凡な日常を送るタクシー運転手。日々様々な客を乗せて他愛のない会話をしていたが、彼らのやりとりが徐々に1つの方向に向かっていく。
キービジュアルを見た時点では想像もつかないストーリー展開に、どんどん見入ってしまいました。演出においてなされる「さりげなさ」が非常に光っており、だからこそ終盤に向けての布石が自然とできていたんだなと。
芸人がキャスティングされていた点もあまり類を見ないかと思いますが良い味を出しており音楽も世界観を一気に引き上げてくる。全てが良い意味で裏切られた作品でした。
3位『スーパーカブ』
両親も友達も趣味も無い女子高生が1台のスーパーカブに出会ったことで、そのモノクロな日常が少しずつ色づいていく。
何も持たない主人公がふとしたきっかけで人生を豊かにしていく様を丁寧に繊細に描いていくのがとにかく美しい作品でした。
余計な要素がなく、普段は気にも留めないであろう生活音やふとした仕草がそれはもうリアルで、だからこそ凝った演出が心にじんわりとくるんですよ。
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2位『ウマ娘 プリティーダービー Season2』
ウマ娘たちは次のダービーに向けて各々が厳しいトレーニングを積み準備を続けていた。だが彼女らには勝負の世界の厳しさが突きつけられる。
キャラクターの可愛らしさと勝負の世界の熱さが共存する中で史実を元にしたエモーショナルな部分も損なわず、1クールを通して終始手に汗握る展開が素晴らしい。
次回作やアプリゲームの今後を見据えたファンへの目配せも要所で感じられ、懐の深さもありました。
1位『ワンダーエッグ・プライオリティ』
少女が謎の声と出会ったことで手にしたエッグ。「未来を変えたいならエッグを割れ」という声に従い、少女は自身の運命を切り開いていく。
2021年放送のアニメで最も自分の中に爪痕を残された作品。
思春期の美しさと脆さをドロッとした質感で描いていくんですが、キャラクターも過度に偶像化させないことでダークさがより引き立つ作風。色彩鮮やかな美術とテーマの暗さのギャップにもとことん引き込まれました。
そんなわけで以上、私的2021年アニメランキングでした!
どの作品もそれぞれの良さがあって、様々なアニメに楽しませてもらった1年間でした。
アニメーション技術や演出の幅が年々向上しているわけで、来年もどのような作品に出会えるか楽しみです。
それではオタクの皆さん良いお年を。